簡単にまとめるとふるさと納税ってこんな感じです。
- 自分が納める税金の一部を”ふるさと”へ
- 年2,000円の出費でお礼の品が届く
実はふるさと納税のそもそもの始まりが分かると、複雑に見える仕組みが単純に見えてきます。
図解あり・わかりやすさ重視でまとめてみました。
- ふるさと納税って結局何が得なのか分からない人
- 次の条件2つに当てはまる人
①会社員などで確定申告不要
②ふるさと納税するなら5カ所以下
今回は特に上の2つの条件の人に向けてまとめます。
▽仕組みよりまずは返礼品!という方はこちらへ
ふるさと納税とは〜そもそもの目的は?〜
ふるさと納税というと「何をもらうか」みたいな話になっちゃいがちですが、そもそもどういうものだったか。
よくわかるふるさと納税 / (総務省)によると・・
育ててくれた”ふるさと”へ恩返ししたい・・・
そんな気持ちを汲んだものでした。
今はふるさとから離れてしまったけれど、大人になるまで育った”ふるさと”へ恩返しをしたい。
そんな気持ちを支払う税金の一部をふるさとへ届けることで叶えようとした仕組みなのです。
さらにふるさと納税研究会報告書によると、次のようなことにも役立つ仕組みなのだそう。
- ふるさと(地方)の大切さに気づく
- 自分の意思で税金の納税先を決める
- ふるさと側の意識が変わる
ふるさとの大切さに思いを馳せて欲しい
郷愁に浸れ・・・ということではなく。
自分の故郷はもちろん、日本を支える「地方」の大切さ・重要性に気づいてほしいということです。
私も地方出身者なのですが、東京・大阪への憧れ強めな子でした。笑
30歳を超えると、地方の空気だったり、季節感だったり、食べ物だったり。
都会にはないものにも気づけるようになりました。
大都市だけで日本が動いているわけではないんだよ、いろんな人が・町が支えて日々の生活は回っているんだよ、そんな風に感じて欲しい。
自分の出身地だけでなく、広く”ふるさと”を応援したい・貢献したいという気持ちを持ってもらい、それを納税という形で実現してもらう。
そんな仕組みが目指されていました。
自分の意思でどこに納税するか決められる
税金って普段は、給与明細で問答無用で引かれてる。
勝手に持っていかれちゃうみたいなイメージではないでしょうか。
いや、教科書的にいえば、この引かれていったお金でいろんなサービスを受けることが出来ているんだってことなのですが。
ふるさと納税の場合は、自分が税金をどこに納めるか、どんなことに使って欲しいか決めることができます。
ふるさと納税だけでなく、そもそも税金を納めることの意味を考えるきっかけにしてもらおう、そんな狙いも込められています。
”ふるさと”側の意識改革
さとふるや楽天ふるさと納税などのサイトを見ると、その数に圧倒されてしまうようにものすごいアピール合戦です。
なにしろライバル多数ですから、納税される市や町にとっても、どう魅力を伝えるかは腕の見せ所!
さらには納税してもらったお金の使い道や成果もきちんと伝えなければいけません。
2,000円の出費と住民税の前払いで地域の特産品がもらえる
で、結局”ふるさと納税”ってなんなのよ、というと、ここまで見てきたような「ふるさとへ貢献したい!」という思いを実現させるために、なんとか既存の制度や仕組みに配慮しつつ。
利用する人に負担をかけないように・・と考えられて作られたもの。
仕組みは至って簡単なのですが、利用の仕方が利用する人の仕事の仕方や収入などによって変わってきます。
専門家になるわけじゃないですから、自分の家族や自分自身の利用の仕方だけ分かればいいわけで。
そこへ確定申告が・・・住宅ローンが・・・とか書いてあると、あっという間に迷子です。
なので今回は次の条件に当てはまる場合に絞って利用方法をまとめます!
①会社員などで確定申告不要
②ふるさと納税するなら5カ所以下
この条件の人が一番簡単です。
なぜなら、ふるさと納税はこういう人たちが利用しやすいように工夫されているから。
で、この2つに当てはまる人にとってふるさと納税とは
①来年度払う分の住民税の一部を
前払いで”ふるさと”へ
②出費は2,000円でお礼の品がもらえるよ
というものです。
今住んでいるところへ納める住民税を一部”ふるさと”へ。というだけ。
今年払っている住民税は去年の分
ふるさと納税がややこしく感じるのは、”住民税”が課税される年度と支払う年度がずれているから。
住民税の仕組みを超簡単にまとめてみました。
去年の収入に基づいて、今年の住民税が決まります。
今年の収入に基づいて来年の住民税が決まります。
つまり今年(2022年)の住民税はまだ払っていません。
今2022年の10月ですが、ここまで1月から払ってきたのは去年の住民税です。
だから退職したりして、今年の収入が0でも住民税払わないといけないわけです。
去年の住民税だからね。
で、ふるさと納税は来年払う住民税の一部を今年先にふるさと納税として、”ふるさと”へ払っちゃおうというものです。
なので、納める私たちにとって支払う住民税はトータルで安くも高くもなりません。
図にしてみました。
上の図は毎年ふるさと納税する場合。
もし今年だけふるさと納税をするとしたら
今年の住民税
100+10
来年の住民税
90
となります。
が、10については、来年払わなきゃいけないものを今年前払いしただけ。
2年間のトータルは
100+10+90=200
ふるさと納税しなかった場合と変わりませんね。
”来年の住民税が安くなる!”と聞くのは、今年、来年の分の一部を払ったから。
前払いしたんですから、来年新たに払う分は少なくなってないとおかしいですよね。
その分今年は、余計にお金が出ていっているんですから。
トータルでみたら同じになります。
ただ、普通に住民税を払っていてもお礼の品はもらえません。
(その分住民サービスを受けてるわけですから)
ふるさと納税の場合は、毎年納めた分のうち2,000円は前払いとして認められないので、この金額だけは純粋な出費増です。
が、お礼の品がもらえるようになっています。
ふるさと納税の注意点は?
ふるさと納税の注意点は2つ。
- ふるさと納税には上限がある
- ワンストップ特例制度で申請書を出す
メリットがせっかく分かっていても、ここをミスると普通に市や町に寄付したとなっちゃうので、ちょっと注意です。
とはいえ難しくはありません。
1つずつ見ていきましょう。
ふるさと納税には上限がある
あくまでふるさと納税は、来年払う住民税の”一部”をふるさとへ・・・というもの。
なので収入などによってふるさと納税の限度額が決められています。
上限を超えちゃうと、住民税の前払いにならず純粋な寄附になります。
総務省/ふるさと納税ポータルサイトで大体の上限を見ることができます。
もっと細かく知りたい!という場合は、各ポータルサイトで確認できます。
楽天ならこちら↓
楽天/かんたんシュミレーター
さとふるならこちら↓
さとふる/シュミレーション&早見表
自分がいくらまでふるさと納税できるのか、これだけはしっかり自分で確認が必要です。
収入や扶養などで上限額は変わるので、毎年きちんと確認しましょう!
上限額が分かったらふるさと納税する”ふるさと”を探します。
お礼の品を決めたら終わりではありません!
ワンストップ特例制度で申請書を締め切りまでに提出する
ふるさと納税だけのために、わざわざ確定申告しなくてもいいように、次の条件に当てはまる人は「ワンストップ特例制度」を利用できます。
①会社員などで確定申告不要
②ふるさと納税するなら5カ所以下
図にするとこんな感じ。
大阪市に住んでいて北海道札幌市にふるさと納税しました。という場合。
札幌市にふるさと納税したことは、自分と納税された札幌市しか知りません。
でも来年の住民税は大阪市に払うんですよね。
なので大阪市にもふるさと納税したことが伝わらないといけません。
そこで「ワンストップ特例制度」。
返礼品を頼むときに札幌市へワンストップ特例制度を使いますよーと伝えておくことで、札幌市が大阪市へ連絡してくれます。
わざわざ自分で大阪市へ連絡したり、確定申告したりしなくてもOKになります。
なので「ワンストップ」。
ただし、ふるさと納税する先は5つまで!
これは5つの自治体という意味で5回までという意味ではありません。
札幌市でお米を1年で3回頼んだとしても、それは1自治体、と数えます。
ちなみに6つ以上になるとワンストップ特例制度は使えません。
6ヶ所以上ならもう自分で確定申告してね、となっています。
手間は増やしたくないけど、ふるさと納税してみたい!という人たちの背中を押すためのお助け制度と思っておけば大丈夫です!
例えば次の商品の注文画面を見てみると・・
【ふるさと納税】森彦 ドリップバッグセット 3種 各11枚 計33枚 アラビカ豆100% コーヒー ドリップ タンザニア モカ・シダモ コロンビア カフェインレス デカフェ ブレンド 札幌 北海道
「寄附を申し込む」ボタンの前にある確認事項の中に、ワンストップ特例制度の申請書の送付についてという項目があります。
ここを「希望する」にしておくと、後でふるさと納税した市や町から申請書類が送られてきます。
これを締め切りまでに返送します。
ちなみに締め切りは
翌年1月10日
寄付をした翌年の1月10日必着で、申請書と必要書類を郵送します。
>> もっと詳しく読んでみる
まとめ
ふるさと納税、結局何が得なのか分かりづらいという方へ向けて今回は対象を絞ってまとめました。
①会社員などで確定申告不要
②ふるさと納税するなら5カ所以下
こういう方にとってふるさと納税はこんな制度。
- 来年度払う分の住民税の一部を
前払いで”ふるさと”へ - 出費は2,000円でお礼の品がもらえる
注意点は2つでした。
- 自分の今年の限度額を調べる
- ワンストップ特例の申請書を締め切りまでに提出する
2008年の5月に始まったふるさと納税の制度。
年々寄付の金額は増えていますが、実際利用している人は対象者の2割程度のようです。
災害などへの支援として、ふるさと納税が利用されたり、その形も少しずつ変わってきているようです。
子ども時代を過ごした”ふるさと”、美味しいものを届けてくれる”ふるさと”、大人になってから出会った住んではいないけれど大好きな”ふるさと”。
いろんな日本の”ふるさと”へ少しでも貢献したいと思う気持ちで始めてみてはいかがでしょうか。
新しいふるさととの出会いがあるかもしれません。
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